開催へ至った経緯
1.3月13日(日)に緊急の実行委員会を開催し、大会開催の是非を論じ,開催の方向で行くことを確認しま
した。
2.東北地区の被害状況や、該当校の出場意志などを確認しました。
3.被害状況は甚大でしたが、当該地区を含め大多数の学校の出場意志が強いことを確認しました。
4.それを受けて17日に実行委員会を開き,再度開催の方向で意志を固めました。
開催決定の主な理由
1.甚大な被害を目の前にし,今,被災者の方も被災者以外の人々もショックを受けています。被災者の方
は行く先に不安を感じ,被災者以外の人々は自分達の無力感にやるせない思いでいます。そしてそれは
高校生も同じです。大会を開催し,元気なプレーをすることで被災者にささやかながら元気を届けることが
できます。寄せ書きにまごころのこもった応援のメッセージを綴ることで,被災者に1人ではないという安心
感を届けることができます。
2.また大会に向かって努力してきた,出場選手達の夢を叶えてあげることは,彼らの今後の励みにもなり
ます。
3.被災地区の高校からも選抜大会の開催を強く望む声がありました。出場できない2校からも「補欠校に
出場していただき自分たちの分まで頑張って欲しい」という意思表示がありました。
以上の理由から,開催することは 被災者のためにも 出場選手のためにも教育的な意義があり,勇気と希望を与えることができる。またテニスの元気なプレーを見せることで社会貢献し,今大会を 「高校生たちが被災地に対して何ができるかを考えたり,考えた何かを実行することのできる」大会に,「大会に携わる全ての人が被災された方々と心を一つにし,復興に向けて歩んでいく」大会にしたいと考え,開催を決定しました。


優勝の男子相生学院高校、女子秀明八千代高校、おめでとうございます。またベスト4に入賞された選
手・監督の皆さんおめでとうございます。
さて,「東北地方太平洋沖地震」の10日後に始まった今大会は,
・元気なプレーをすることで,被災者に ささやかながら元気を届けよう。
・寄せ書きにまごころのこもった応援のメッセージを綴り,被災者に 1人ではないという安心感を届けよう
・今,心を一つにして,被災地に対して何ができるかを考え実行しよう
といった,過去の32回にはない,社会的意義を掲げて出発しました。
全日程を振り返ってみますと,開会式の高松南高校 安西君の選手宣誓でみんなの心が一つになり,
集まった義援金はテニスメーカーからも含め約80万円,応援フラッグは,所狭しと書かれた,心のこもった
メッセージで真っ黒になりました。
選手は元気あるプレーを届け,そして何よりも,ここにいる誰もが「今自分にできることは何か」について
考えたのではないでしょうか。大会に携わる全ての人が 被災された方々と心を一つにし,復興に向けて
考える大会になったのではないでしょうか。
私たちは「高校テニス」というジャンルで,スポーツの持つ可能性が示せたと思います。つまり,震災の復
興に物心両面で,スポーツが ささやかながら貢献できるということが示せたのではないかと思います。
しかしながら,地震発生から丸2週間が経ってもその被害の全容は明らかになっていない今,復興が長期
間に及ぶことは,想像に難くありません。「今,心をひとつに」することは持久戦でもあります。参加した高校
生諸君が 「次に自分は何をすべきか」 を考え 実行してくれることを期待しています。大会スローガンの
「今,心をひとつに」 を 今度は「心のスローガン」として,ともに持ち続けていきましょう。
最後に アメアスポーツジャパン,読売新聞西武本社,福岡県高体連テニス部の先生方・補助員の皆さん
には大変お世話になりました。
全国選抜高校テニス大会実行委員会を代表してお礼申し上げ,挨拶といたします。
今,心をひとつに
宣誓
2011年3月11日 午後2時46分 国内観測史上最大の地震が東北地方を
襲いました。それから多くの余震が続き、大津波が町を飲み込みました。
災害の様子を見て、胸が締め付けられました。そして悩みました。
高校生として私たちはいったい何ができるでしょう。
高校テニスが100周年を迎えたこの年に、母校が100周年を迎える我が
チームは、全国選抜大会に立つ夢を叶えることができました。脈々と受け
継がれてきた変わらぬものが、私たちの中にも流れています。
夢は叶います。そして未来へ受け継がれます。 どんな災禍にもくじけな
い、私たちの全力の行動によって。
今なお苦しんでいらっしゃる被災者の方々のことを心に刻み、毎日の練
習と、ここまで支えてくれた大勢のみなさんへの感謝と、地区大会で戦って
きた仲間達の気持ちを持って、一球一球のボールに魂を込め、全力でプレ
ーすることをここに誓います。
私たちは、震災の影響により今大会への出場を辞退することになりました。大会関係者の皆様に大変ご
心配をお掛けしました。
私たちの今大会での目標は「ベスト8」に進むことでした。初出場の昨年はであと一歩のところで初勝利
を逃し本当に悔しい結果でしたが、全国で戦えたという手ごたえも感じることができた大会でもありました。
中 略
毎日当たり前のように学校へ行きテニスに打ち込んでいましたが、地震の日以来それができなくなってし
まいました。仲間とも会っていません。校舎も大きなダメージを受け、現在、無期限の休校状態にあります。
練習もいつ再開できるか分かりません。
それでも今は、部員のみんなと連絡を取り合い一人一人が「今できることをやろう」「心を一つにして次の標に向けて前向きに頑張ろう」と意思を確認しあいました。
中 略
本日、博多の森にお集まりの皆様、この大会は選手の皆様にとっても大会関係者の皆様にとっても記憶
に残る大会になるでしょう。今テニスができること、大会が開催されることに感謝をしながら、一人一人がチ
ームのために全力を尽くしベストな試合をしてください。そして震災で亡くなられた方へのご冥福と被災地域
の一日も早い復興を願っていただけたらと思います。